トラック運転手の給料

トラック運転手の給料の話【歩合制の会社で生活は大丈夫?】

悩み人

トラック運転手の給料が歩合制だと
生活が安定しないのでは?

こんな疑問にお答えします。

たしかに歩合制だと、
仕事の少ない閑散期会社の経営が傾いた際に、
トラック運転手の給料が減少するリスクがありますよね。

リスクを推し量るため、運送業界での歩合制が
どういったものか理解することが大切です。

そこで本記事ではトラック運転手の歩合制について
深掘りしていきます。

この記事を書いた人

・小学校教員から転職

・これまで5社の運送会社に勤務
 (3社歩合 1社時給 1社月給

・トラックドライバー歴6年(現役)

運送会社の中には歩合で給料を決めつつ、
そのリスクを解消している運送会社も存在します

その点にも触れながら、トラック運転手の仕事に関する知識や
運送会社選びの参考として、知っておいて損はない内容となっています

本記事でわかること

・トラック運転手の歩合制について

・歩合制の形態
 (具体例あり

・歩合制でもリスクが無い会社もある

今回大型トラックを例に挙げていますが、
給料体系は中型トラックも
同一で考えて差し支えありません。
(金額差はあります)

トラック運転手の給料 歩合制

歩合制と聞くと、トラック運転手が
自ら仕事を獲得してくるように聞こえますが、
そうではありません。

運搬する荷物は、会社が顧客から依頼を受けて
配車係が各ドライバーに割り振ります。

ドライバーは、指示を受けて運んだ荷物に対して
インセンティブを獲得
する仕組みです。

配車・配車係とは

配送依頼を受けた仕事を
従業員(トラック運転手)に割り振ることを配車

配車を行う人を配車係と呼ぶ。

運送会社に必ず1人は在籍する。

会社の規模が小さければ
ドライバーが兼任することもあるが、
大企業では複数人が事務所で配車を行う。

歩合制のパターンは2通り。

・1運行〇〇円
・売上の〇〇%

仕組みについて、具体例をあげながら解説します。

歩合制 1運行 〇〇円

1回積込み1回荷降ろしの行程を1運行と言います。

1運行につき定額を給料に反映させる運送会社は、
トラック運転手が1運行するごとに定額を加算
ひと月の合計を給料として支払います。

この歩合体系での金額は
「会社」「運行距離」「荷物の種類」
によって変動します。

私が以前勤めていたF社(仮称)では
大型トラック1運行あたりの歩合

・距離約40km 7,000円
・距離約60km 9,000円
・距離約100km 13,000円

3時間のバラ積み
1時間のバラ降ろしでこの金額です。 

1日に2運行はしていたので、
最低でも14,000円/日
日によって1日に3運行し、
最低21,000円/日の収入でした。

1運行ごとに金額が決まっているこのシステムだと、
自分がいくら稼いでいるのかが把握しやすいです。

しかし他の運転手が稼いでる額まで把握できるため、
あいつばかり稼げている」などの
不平不満が出やすい傾向にあります。

あいつばかり稼いでる!

歩合制 売上の⚪︎⚪︎%

トラック運転手が運搬した荷物の売上に対し、
会社があらかじめ定めた割合に応じて給料に換算されます。

割合は会社によって様々ですが、
平均すると25%~30%です。

同じく以前勤めていたD社の給料体系がこちら

・中小企業
・大型トラック(長距離)
・歩合は売上の30%

中小企業の大型長距離ドライバーが月に売上げる金額は、
150万円~200万円
(荷物によって変動)

この場合、
月の総支給額は45万円~60万となります。

この給料体系の場合、トラック運転手が
正確な売上を把握しておく必要がありますよね。

しかし荷主(顧客)と会社でどういった
金額交渉がなされたのか、
トラック運転手にはわかりません。

実際の売上は、完全にブラックボックス化されているのです。

ただし誰がいくら稼いでいるのかわかりにくいため
F社のような不平不満は出にくいと言えます。

悩み人

歩合制の仕組みはわかったけど、
これだと収入は安定しないのでは?

歩合制でも、
収入が安定する会社の給料体系を次に紹介します!

トラック運転手の給料 基本給+歩合給+諸手当

先に挙げた2社は100%歩合制の会社です。

私が勤務していた頃に給料が減ることはありませんでしたが、
長い目で見ると不安ですよね。

そのような不安をある程度払拭してくれる
給料体系がこちらです。

基本給を設定(日給or月給)
歩合もつく
別途手当 

beaver

大手の宅配会社は、この給料体系です。

基本給(日給or月給)

基本給は少し低めに設定されています。
仕事が無くても、出勤すれば基本給が発生するので
無給になることはありません。

歩合もつく

100%歩合制と比べると
低い設定ですが歩合もつきます。

基本給との兼ね合いもあるため
一概には言えませんが、
知人の運送会社を例に出すと…

基本給 4,000円/日
歩合  売上げ×20%

別途手当

運送会社によって手当がつくのですが
これが馬鹿にできません。

手当の例としては
・通勤手当  
・無事故手当
・家族手当
・皆勤手当て
 etc… 

トラック運転手の給料 最低補償がある会社も

基本給+歩合給+諸手当でも、
万が一仕事がまったくなければ
収入は20万円を下回ります

2020年4月のコロナショック時に、
収入が20万円を下回ったトラック運転手が
実際にいたようです。

そのような状況でも安心したいと思われた人に
おすすめは最低補償を設けている会社です。

歩合制をとりつつも、仕事が少ない理由で収入が激減した場合
最低でも〇〇万円は給料として支払います!

これが最低補償です。

最低補償額を設定している運送会社は
そこまで多くはありません。

ですが実際に存在するのも事実です。

運送会社を選定する場合、

・求人情報をよく吟味する
・実際に数社の面接を受る

などで給料体系をしっかり確認しましょう。
最低補償のある会社が見つかるかもしれません。

まとめ

歩合制と聞くと生活が不安定な
イメージをしてしまいがちですが、
そうではない運送会社は多数存在します。

根気強くリサーチするこで、
納得いく給料の会社が見つかる可能性は
グンと高くなることでしょう。

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ABOUT ME
beaver
20代で小学校教諭をするも人間関係で心病んでしまい、トラックドライバーへ転職することに。4t・10t・大型トレーラーまで乗務し、地場~長距離までひと通り走ってきました。運送会社も5社ほど渡り、優良企業とブラック企業どちらにも勤務。この経験をもとに優良運送会社へ入社するためのアドバイスを当ブログで紹介しています。