トラック運転手に役立つ資格や免許はある?
このような疑問にお答えします。
あまり知られていませんが、トラック運転手が取得しておくと重宝する資格や免許があります。
今回ご紹介する資格・免許が、どのようなシチュエーションで役に立つかも含めて解説していきますので、今後トラック運転手への転職を視野に入れている人は是非参考にしてください。
この記事を書いた人
・小学校教員から転職
・トラックドライバー歴6年(現役)
・小型トラック〜大型トレーラーまで経験
・トラック運転手に役立つ資格・免許
・資格・免許が役立つシチュエーション
・取得難易度
・取得に必要な金額
取得した資格・免許は、会社によって手当てが付くなどの恩恵もあり、時間に余裕があれば取得しておきたいところです。
ではさっそく見ていきましょう!
中型自動車運転免許
難易度 ★☆☆☆☆
重要度 ★★★☆☆
取得場所 合宿 自動車学校 試験場(一発)
費用 約140,000円~(合宿)
約170,000円~(通学)
約40,000円~(一発 試験毎)
※通学・合宿は自動車学校やコースによって異なる
※一発試験は年々合格し辛くなっており非推奨
トラック運転手にとして稼ぐのであれば、まずは取得しておきたい中型免許。
この免許で運転可能な車両は以下のとおり。
・車両総重量 7.5t~11t未満
・最大積載量 4.5t~6.5t未満
・乗車人数 11人~29人以下
この数字を見てもイマイチわからない・・・
このように思われる人が多いのではないでしょうか?
トラック運転手歴が5年を超える私ですら、わかりづらい数字です。
なので細かい数字は置いといて、
中型免許があれば4tトラックが運転できる!!
と認識してもらえればOKです。
トラックのサイズは大まかに
・軽トラック
・2tトラック
・4tトラック
・10tトラック
と分けられる。
トラック運転手としてある程度の収入を求めるのであれば、4tトラック以上のサイズに乗務するのがおすすめ。
さらに10tへステップアップするためにも4tトラックのサイズには慣れておきたい。
※平成19年6月2日よりも前に普通免許を取得した人は、普通免許で4tトラックの運転が可能。
そのため中型免許は不要となる。
大型自動車運転免許
難易度 ★★☆☆☆
重要度 ★★★★★
取得場所 合宿 自動車学校 試験場(一発)
費用 約200,000円~(合宿)
約250,000円~(通学)
約40,000円~(一発 試験毎)
※通学・合宿は自動車学校やコース、
保有免許によっても異なる
※一発試験は年々合格し辛くなっており非推奨
大型自動車運転免許(以下 大型免許)があれば10tトラックが運転できます。
正確には13tトラックなどもあるのですが、総称で10tトラックと呼んでいます。
大型免許は物流業界で働くのであれば必須とも言える免許です。
その理由は2つ
・就職の幅が広がる
・給与の底上げ
大型免許まで取得していれば、およそ8割の運送会社の募集条件を満たせます。
(残り2割はトレーラー)
さらに4tトラック運転手と比較すると、10tトラック運転手は5万円ほど月収アップします。
通学で25万円は高い…
と思われるかもしれません。
しかし月収5万円アップすれば、半年で元が取れるのです。
トラック運転手で稼ぐのであれば早めに取得しておきましょう!
大型免許取得にはいくつか条件があります。
①21歳以上
②普通免許取得後、通算3年以上経過している事(免停期間を除く。)
③普通免許はMT車(AT車限定は不可)
④視力は両眼で0.8以上、片眼で0.5以上、深視力2.5mの距離で平均誤差2.0cm以内
(眼鏡、コンタクトレンズは使用可)
⑤赤・青・黄色の3色が識別できること
⑥自動車の運転に支障を及ぼす身体障害がないこと
※障害をお持ちの方は事前に運転免許試験場(運転適性窓口)にてご相談下さい
⑦10メートルの距離で90dbの警音器の音が聞こえること(補聴器使用可)
牽引免許
難易度 ★★★☆☆
重要度 ★★☆☆☆
取得場所 合宿 自動車学校 試験場(一発)
費用 約110,000円~(合宿)
約150,000円~(通学)
約5,000円~(一発 試験毎)
※通学・合宿は自動車学校やコース、
保有免許によっても異なる
※一発試験は年々合格し辛くなっており非推奨
牽引免許を保有しておくと、トレーラーの運転が可能です。
牽引免許だけでは意味をなさず、基本的には
大型免許+牽引免許でトレーラーの運転が可能となります。
トレーラー運転手になると給与がさらにアップする!?
残念ながらトレーラー運転手と大型トラック運転手では、さほど給与に差がありません。
大型トラック運転手の方が給与が高い場合もあります。
給与以外のところに牽引免許を取得するメリットがあるようです。
・運送会社の選択肢が広がる
大型免許と牽引免許を保有しておくと、ほとんどの運送会社の募集条件を満たせるため、より多くの企業から選択が可能です。
・海上コンテナ業務につける
海上コンテナは基本的にトレーラーが運搬します。
この業務は力仕事がほとんどないため、体の負担が少ないため長く続けられます。
・フルトレーラーの乗務が可能
現状ではあまり普及していないフルトレーラーですが、今後のドライバー不足解消のため大手運送会社が徐々に導入しています。
フルトレーラーは10tトラック2台分の物量を運搬でき、給与アップが期待できます。
フォークリフト
難易度 ★☆☆☆☆
重要度 ★★★★☆
取得場所 教習所
費用 約40,000円
※教習所によって多少変動アリ
工場や倉庫で必ずと言って良いほど目にするフォークリフト。
このフォークリフトは公道ではない私有地を運転する際でも免許が必須です。
物流業界においてトラックへの荷物の積込み・荷下ろしで使用することが多く、トラック運転手がフォークリフトを運転しなくてはならない状況もよくあります。
その場合フォークリフト免許が無ければ積み下ろしができないため、フォークリフト免許を必須とする運送会社もあるようです。
フォークリフト免許は5日間の講習を受講し試験を受けますが、合格率は98%と難易度はかなり低いようです。
※①大型特殊免許保持者
②普通・大型免許保持及び1t未満フォークリフト3ヶ月以上経験者
は2日講習
難易度、費用、日数の面からみても、費用対効果が高いためトラック運転手は必ず取得しておきたい免許の1つです。
危険物取扱者乙種第4類
難易度 ★★★★☆
重要度 ★☆☆☆☆
費用 4,600円(試験毎)
続いては国家資格である『危険物取扱者乙種第4類』 通称『乙4』です。
国家資格であるため難易度は少し高く、合格率30%~40%と10人に4人しか受かりません。
トラック運転手が乙4を取得することで、主に次の業務を行えます。
・タンクローリー運転手
・化成品の運搬
タンクローリー運転手は、ガソリンスタンドにガソリンや軽油・灯油を運搬。
化成品の運搬は、工場などに薬品(危険物)を運びます。
危険物運搬の業務は、力仕事が少なく長く続けられ、そのうえ給与も良い傾向にあります。
ただし危険物を運搬する運送会社の割合は少なく、運転手募集が多くないため重要度は低めです。
運行管理者(貨物)
難易度 ★★★★★
重要度 ★☆☆☆☆
費用 約7,000円(試験毎)
運行管理者は運送会社に必ず保持者がいなくてはならない、国家資格です。
保有するトラックの台数に応じて有資格者の必要人数が以下のようになります。
・ 1~29台 必要人数1人
・30~59台 必要人数2人
・60~89台 必要人数3人
以後、30台増えるごとに1人ずつ増える。
運行管理者の資格を持つ人は、運送会社を経営するうえで必ず必要になります。
そのため会社によっては5,000円~10,000円の資格手当が支給される場合もあり、持っておいて損はありません。
また有資格者は将来的に管理職に就ける可能性も上がるため、長い目で見ると非常に優秀な資格と言えます。
ただし試験合格率は30%と高くはないため、勉強の時間を捻出しなくてはなりません。
よって将来を見据えて資格取得を目指す人におすすめです。
まとめ
トラック運転手が持っておきたい資格・免許6選のまとめです。
・中型自動車運転免許
難易度 ★☆☆☆☆
重要度 ★★★☆☆
・大型自動車運転免許
難易度 ★★☆☆☆
重要度 ★★★★★
・牽引免許
難易度 ★★★☆☆
重要度 ★★☆☆☆
・フォークリフト免許
難易度 ★☆☆☆☆
重要度 ★★★★☆
・危険物取扱者乙種第4類
難易度 ★★★★☆
重要度 ★☆☆☆☆
・運行管理者(貨物)
難易度 ★★★★★
重要度 ★☆☆☆☆
資格や免許は、基本的に一生ものです。
早めに取得することで、その後の会社選びに大いに役立ちます。
トラック運転手への転職を考えている人、あまり資格を保有していない現役トラック運転手は、これを機に是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
最後までご覧いただきありがとうございました。
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