トラック運転手って1日に何km運転するの?
このような質問を度々頂きます。
運転を生業にする仕事だけあって、かなりの距離を移動するイメージがありますよね。
しかし具体的な距離はあまり知られていません。
そこでこの記事では「トラック運転手が1日に運転する距離」について詳しく解説していきます。
この記事を読むことで、トラック運転手の1日の走行距離がわかり、仕事内容がイメージしやすくなります。
物流業界への転職を考えている人は是非参考にしてください。
トラック運転手が1日に運転する距離は?
トラック運転手は会社や自身の希望によって、1度の運行で移動する距離(エリア)が異なります。
近距離(地場):日帰り可能なエリア
中距離運転手 :会社から往復3日のエリア
長距離運転手 :全国各地
それぞれの1日平均走行距離は…
・近距離(地場) 20km〜500km
・中距離 300km~700km
・長距離 500km~1,000km
あくまで参考程度ではありますが、この範囲で運行する運転手が多いようです。
数字だけではピンと来ない…
と思われる方のため、それぞれの距離をさらに掘り下げて解説して行きます!
近距離(地場)運転手
近距離(地場)の運転手は勤務する運送会社や輸送する荷物の種類によって、1日の走行距離は大きく異なり、その幅は20km〜500kmとかなり開きがあります。
そんな近距離(地場)に共通していることは
『毎日家に帰れる』ということ。遠くとも当日に帰って来れる距離に限られます。
積込みや荷おろしの時間を考慮すると、当日に帰って来れる距離の目安が最長でも
片道250km前後
往復500km前後
といったところです。
主要都市から片道250kmの地点
片道250kmを主要都市から起算
起点都市 | 起点から250km地点 |
札幌 | 函館・釧路・北見 |
東京 | 浜松・郡山・長野 |
名古屋 | 神奈川・姫路・金沢・長野 |
大阪 | 静岡・広島・高知・福井 |
福岡 | 広島・宮崎・鹿児島 |
近距離(地場)運転手の年間走行距離は
先述したように運送会社や輸送する荷物によって走行距離に差がつくため、かなりバラつきがあります。
ただ体感で言うと、近距離(地場)運転手の1日の走行距離は平均250km程度。
この数値を元に年間走行距離を算出すると
250km×25(勤務日数)×12ヶ月=約7.5万km
地球一周が約4万kmなので地球を約2周できる距離です。
1日あたりの走行距離は大したことなくとも、毎日ともなると結構な距離になることがわかります。
中距離運転手
次にご紹介するのは中距離運転手の1日の走行距離です。
そもそも、中距離ってどのくらいの距離?
物流業界で言う『中距離』は往復3日以内の距離を指すことが一般的で、
距離にすると片道およそ500km〜700kmです。
中距離運転手は1日の多くを運転に費やすことになります。
1日の平均走行距離は500km、運転時間は7時間ほど。
長距離運転手と比較すると、中距離運転手は積込み・荷おろしの回数が増える。
積込み・荷おろしに時間を要する分、走行距離も若干短くなる。
主要都市から500kmの地点
500kmを主要都市から起算
起点都市 | 起点から500km地点 |
札幌 | 盛岡・秋田 ※一部フェリー |
東京 | 大阪・金沢・花巻 |
名古屋 | 水戸・広島・松山 |
大阪 | 東京・長野 |
福岡 | 姫路・高知 |
中距離運転手の年間走行距離は
毎日500km運転するトラック運転手が、1年間で走行する距離をざっくり算出すると、
500km×25日(勤務日数)×12ヶ月=約15万km
1年間で地球を4周弱する計算。
近距離(地場)と比べるとかなり差が開きます。運転が好きで体力・集中力に自信がなければ辛い仕事内容です。
長距離運転手
北は北海道から南は鹿児島まで、全国各地を走り回る『長距離運転手』の走行距離はかなり長くなります。
少なくとも500km 多い日で1,000kmは運転することが日常です。
1,000kmを高速道路を利用して走行した場合、スムーズに行って約13時間を要します。
労働基準法や運行管理の兼ね合いから、1日に運転できる時間の上限が13時間程度。
そのため走行距離が1日で1,000kmを越えることは考えにくい。
主要都市から1,000kmの地点
1,000kmを主要都市から起算
起点都市 | 起点から1,000km地点 |
札幌 | 長野・前橋・水戸 ※一部フェリー |
東京 | 北九州 |
名古屋 | 青森・鹿児島 |
大阪 | 秋田・盛岡 |
福岡 | 横浜・長野 |
1,000kmの走行はかなり稀
実は1日1,000kmの走行は滅多にありません。
積込みや荷おろし・待機時間などもあるため、運転に費やせる時間は短くなります。
また到着時間には余裕を持たせることが一般的です。
そのためトラック運転手は一部区間を一般道で走行することも多く、実際の走行距離の平均は700km程度になります。
長距離運転手の年間走行距離は
毎日700km運転するトラック運転手が、1年間で走行する距離をざっくり算出すると、
700km×25日(勤務日数)×12ヶ月=約21万km
1年間で地球を5周以上出来ることになります。
体力・集中力を要するため、運転が好きな人でなければ長距離ドライバーは難しいことがわかります。
トラック運転手が1日に運転する距離は
運送会社によっても大きく異なる
運送会社によって取り扱う荷物は様々。
近距離移動の荷物
中距離移動の荷物
長距離移動の荷物
取引先(お客さん)が変われば内容や要求が変わるので当然ですよね。
そのため長距離のトラック運転手がしたい人でも近距離の荷物しか取り扱っていない運送会社に入社すると、近距離のトラック運転手になってしまいます。
もし1日の運転する距離に希望があるのであれば、運送会社選びから慎重に行いましょう。
まとめ
さいごにトラック運転手が1日に運転する平均距離をまとめると
近距離(地場) 20km〜500km
中距離 500km〜700km
長距離 500km〜1,000km
※勤務する運送会社で異なる
勤務する運送会社で大きく異なります。
私がこれまでトラック運転手を経験したうえでの体感でもあるため、この数値を大きく逸脱することはありません。※ブラック企業は除きます
いずれにせよ、一般のサラリーマンと比較するとハンドルを握っている時間は圧倒的に長くなることは確実です。
その中で事故を起こさず運転しなくてはならないため、体力や集中力が必要不可欠と言えます。
今回ご紹介した内容をふまえて、トラック運転手のイメージを持って頂けると幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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