求人情報などでたまに目にする「中型トラック」
具体的にどのくらいのサイズなのか気になりませんか?
じつはこの中型トラックの運転は、運送業界で働く人の多くが一度は通る道です。
未経験から大型トラックの運転手がしたい
と言う人であっても、まずは中型でトラックの運転に慣れてから大型へステップアップを促す会社がほとんどです。
これからトラック運転手の仕事を考えているのであれば、中型トラックのことを知っておいて損はありません。
また本記事では中型運転免許の費用を抑える方法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
一般的な中型トラックのサイズ
中型トラックの定義は
全長12m・全幅2.5m以内、総重量11トン未満のトラックのこと
かなり広い範囲が中型トラックに当てはまります。
正直なところ、現役のトラック運転手でも数字だけではピンと来ません。
では運送業界内での中型トラックとはどういったものなのか、実用的な部分をお話しします。
運送業界では中型トラックと呼ばない
法的な意味合いでの中型トラックを知ることも大切ですが、実際の現場での中型トラックがどういう扱われ方なのか気になりますよね。
じつは運送業界で「中型トラック」というワードはほとんど使われません。
法的な観点では車両総重量でトラックを判断していましたが、運送業界ではトラックの最大積載量でサイズを把握します。
法的 車両総重量
運送業界 最大積載量
なかでも日本で普及している中型トラックのほとんどが4tトラックです。
そのため中型トラックは通称で「4トン」と呼ばれます。
ちなみに最大積載量が4tの場合、車両総重量は8tほどです。
少数ですが、最大積載量が6tや7tといった車両もあり、
積載量の数字を用いてそれぞれ「6トン」「7トン」と呼ばれます。
ここでも「中型トラック」と呼ぶ人はほとんどいません。
中型トラックの運転はむずかしい?
中型トラックの運転はむずかしい?トラック運転手の見解を解説します。(ここでは4tトラックを中心にお話しします)
4tトラックの運転は、乗用車と比較すると難しくなります。
全幅・全長が格段に大きくなりますし、車体とタイヤの位置が乗用車とは異なるため、右左折時のハンドルを回すタイミングも変わってきます。
他にも乗用車と比較した4tトラックの運転について簡単にまとめると
⚪︎全幅・全長が格段に大きくなる
⚪︎ハンドルを回すタイミングが異なる
⚪︎オーバーハングに注意が必要
⚪︎エアブレーキは慣れるまで難しい
⚪︎死角が多い
などがあげられます。
乗用車しか乗っていない人にとって4tトラックの運転は難しいのですが、違った見方もできます。
4tトラックが運転できれば大型トラックの運転はさほど難しくない。
乗用車から4tトラックへのステップアップは異なる点が多く、少々手こずります。
しかし4tトラックと大型トラックの違いはほぼ大きさだけ。
4tトラックのコツを抑えていれば、大型トラックへのステップアップはわりとスムーズです。
中型トラックが運転できる免許
中型トラック(4tトラック)が運転可能な免許については、普通自動車免許の取得時期によって異なります。
・4tトラックを運転してもOK
・免許証に『中型8t限定』と記載がある
・4tトラックの運転はNG
・平成19年6月2日以降に普通免許を取得したひとは「中型自動車免許」をとらなければ、4tトラックを運転することはできません。
平成29年3月12日に新たに施行された「準中型免許」でも4tトラックは運転できません。
【準中型免許の条件】
・車両総重量7.5t未満
・最大積載量4.5t未満
・乗車定員10人以下
4tトラックの車両総重量は7.5t〜8tあるため準中型では運転不可となります。
中型運転免許の取得にかかる費用
中型運転免許に必要な費用は、現在所持している運転免許によっても異なります。
所持している運転免許ごとで、教習所に通う場合の費用を大まかにまとめてみました。
【平成19年6月2日以降の普通免許】
所持免許 | 所要日数 | 費用 |
普通免許MT | 4週間〜8週間 | 約17万円〜24万円 |
普通免許AT | 4週間〜8週間 | 約21万円〜27万円 |
【平成19年6月1日以前の普通免許(8t限定中型免許)】
所持免許 | 所要日数 | 費用 |
8t限定中型MT | 4日~5日 | 約10万円 |
8t限定中型AT | 4日~5日 | 約11万~14万円 |
【5t限定 準中型免許】
所持免許 | 所要日数 | 費用 |
5t限定 準中型MT | 3週間~8週間 | 約14万円~20万円 |
5t限定 準中型AT | 3週間~8週間 | 約14万円~20万円 |
【準中型免許】
所持免許 | 所要日数 | 費用 |
準中型免許 | 1週間~3週間 | 約12万円~18万円 |
中型運転免許の費用を安くする方法
中型免許の取得費用を見ると決して安くないことがわかります。
できれば費用を抑えたいですよね。
そこで免許取得費用を安く抑える方法をご紹介します。
・試験場の一発試験に挑戦
・免許合宿を利用する
・ハローワークの資格支援制度を利用
・資格支援してくれる会社に転職
この4つの方法を使うと数万円安くなるものから、場合によってはタダで免許が取得できてしまうなんてこともありえます。
これから中型免許の取得を考えている人は、この方法を試してみるのがおすすめです。