トラックドライバーとして働くには、他の業界と同様に運送会社の面接に受かる必要があります。
ほとんどの運送会社が一度の面接で採用か否かを決めますが、慢性的な人材不足を抱える業界なので実はかなり受かりやすい状況です。
にも関わらず面接で不採用になる人も一定数います。
人材不足だからといって、何も対策せずにテキトーに挑むと高確率で不採用にされてしまうのです。
まともな会社ほど面接での印象を重んじます。
まともな運送会社でトラックドライバーとして働きたいのであれば、面接でどのような質問をされ、どのように回答するかをきちんとシミュレーションすべきです。
そこで本記事では運送会社でよく質問される内容と、どのような回答が好印象を与えるのかについて解説します。
将来のためにまともな運送会社に入社すべく、面接のイメージを固めていきましょう。
トラックドライバーの
面接で聞かれること
どのような会社にも言えることですが、質問に対して動揺する人よりも落ち着いて答える人が圧倒的に好印象です。
運送会社では変則的な質問はまずされないので、基本的な内容をおさえてイメージしておけば問題ありません。
慌てずに面接に挑みましょう。
①志望動機
運送業界での面接、特にドライバー職だと志望動機について深く追及されることはありません。
質問として志望動機を聞かれはしますが、次のような趣旨の回答でもOKです。
・条件が良かったので
・働きやすい環境だと感じた
・勤務内容が自身に合っている
志望動機については内容というより、受け答えの雰囲気などを見られることが多いです。
笑顔で感じが良ければ高確率で採用されるので、自信をもって答えましょう。
次のような回答は当然不採用になります。
・何となく
・とりあえず受けました
いくら人材が不足していても、あきらかに様子がおかしい人は採用を見送られるので、誠意をもって面接を受けてください。
②前の会社を辞めた理由
転職であれば業界関係なく聞かれる内容です。
運送会社の面接でも、例外なくこの質問をされます。
この手の質問に深い意味は無く、あくまで形式的なものなので焦らず答えれば問題ありません。
もし前職の会社を辞めた理由が面接の場で言いづらい内容であれば、伝えやすい言い回しの説明を準備しておくことが大切です。
運送会社の面接を受ける人の、前職を辞めた理由は次のものが多くあります。
・勤務時間と給料が見合っていない
・仕事が減り、稼ぎが下がった
・トラックに乗りたくて
運送業界での面接はこの理由で納得してもらえます。
注意点として、前の会社を批判するような言い方は好まれません。
批判が多いと「文句が多い人」のレッテルを貼られる可能性が高く面接の結果に悪影響です。
前職を辞めた理由は、できるだけサラッと簡潔に答えましょう。
③勤務開始可能な日にち
人材不足に悩む運送業界では、できるだけ早く入社してほしい会社が多いようです。
仕事を辞めたあとの求職であれば、入社日はスムーズに決まると思います。
現状働きながら面接を受ける人は、
・いつ辞める
・退職後の有給消化
・いつから入社できるのか
この3点をまとめておくと話がスムーズです。
質問されてから考え始めては面接がギクシャクしてしまうので、できる限り準備は怠らないようにしましょう。
④事故歴&違反歴
トラックドライバーは免許あっての仕事なので、事故や違反については厳しく見られます。
事故歴があればどういった内容なのか、違反点数はあるのか。
会社としては1台あたり数百万円のトラックを預けるので当然といえば当然です。
仮に直近で事故歴や違反歴があったとしても、絶対にウソをついてはいけません。
ほとんどの運送会社がドライバーの事故歴や違反歴について、警察に問い合わせを行います。
もちろん本人の許可が必要ですが、問い合わせを拒否すればその時点で怪しまれ不採用となるでしょう。
その会社で働くことになれば必ずバレてしまうため、事故歴や違反歴があれば包み隠さずに話すことが大切です。
多少不利にはなりますが隠すよりは断然マシだと言えます。
⑤お酒は飲むか
運転を生業とする会社が最も注意しなくてはならないものは
従業員による飲酒運転です。
万が一社内で飲酒運転があった場合、会社の存続に関わりかねません。
そのため会社としては各ドライバーが普段どのくらいお酒を呑むのか、注意しておく必要があるのです。
お酒好きは心象が悪い?
決してそのようなことはありません。
むしろトラックドライバーの9割がお酒好きです。
重要なのはお酒の量をコントロールできているかといった点。
自分の身体がアルコールを完全に抜くまでに要する時間を把握し、それを管理できるかを面接で判断されます。
最低でも以下のことは抑えておきましょう
・一般的にアルコールの分解に要する時間は、最低4時間。
・飲酒量によっては12時間を要す。
お酒の量をコントロールできることが伝われば、かえって好印象になります。
後ろめたく感じる必要はまったくありませんのでご安心ください。
⑥体力に自信はあるか
求人広告で『体力に自信なくても大丈夫!』と記載があったとしても、2社に1社は面接時に
体力には自信ありますか?
こういった質問を投げかけてきます。
言っていることがチグハグですが、珍しいことではありません。
この質問のウラには次の3つの理由が考えられます。
①運転だけでも体力を必要とする
②繁忙期は多少の体力が必要
③実は体力的にきつい仕事が多い
①と②であれば特に問題はありません。
気をつけなければならないのが③の場合。
求人広告と実際の仕事内容に偽りがある会社は、労働基準法を守らないケースが多いので回避することをおすすめします。
質問されただけでは相手の真意を見抜くことは難しいので「体力に自信ありますか?」と聞かれたら、とりあえず
「あります!」
と愛想よく答えておきましょう
その流れでこちらからも、体力を必要とする仕事はどのような内容の荷物か質問してください。
愛想よく体力に自信があると答えることで、面接担当者が本音を出しやすくなります。
もし返答が次のものであればその会社はおすすめできません。
・ラーメン(カップ麺)
・お菓子
・家具
・家電
・パチンコ
これらはトラックドライバーのなかでキツいとされるバラ積みバラおろしと言われる荷物です。
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質問されたタイミングで疑った素振りを見せると、仕事内容を誤魔化される可能性があるので注意してください。
まとめ
トラックドライバーの面接で聞かれやすい6つの質問をまとめると
・志望動機
・前職を辞めた理由
・勤務開始の可能な日にち
・事故歴&違反歴
・お酒は飲むか
・体力に自信はあるか
これだけ見ると簡単に答えることができそうですが、面接の場は少なからず緊張してしまいます。
事前にシミュレーションを行い、リラックスした気持ちで挑むことが採用されやすくなるポイントです。
また最後に紹介した内容からもわかるように運送業界では
求人広告と実際の仕事内容が異なるパターンは珍しくはありません。
入社して気づけば手遅れですし、面接まで取り付けてわかった場合でも時間をムダに浪費してしまいます。
せっかく腹を決めて転職に踏み切り、準備をするのですから、面接を受ける運送会社を探す際は、必ず信頼のおける求人媒体を利用しましょう。
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