ブラック運送会社と聞いてどのような会社をイメージしますか?
- ● 長時間労働
- ● パワハラ上司
- ● 賃金不払い残業
主にこの3つではないでしょうか。
もちろん正解です。運送会社でも一般的な会社と同じくブラック企業の特徴として上記のことがあげられます。
それに加えて運送会社ならではのブラック企業としての特徴も存在するのです。
トラックドライバーとして運送会社に入社するのであれば、ブラック企業だけは避けたいですよね。
ただでさえ過酷と称されるトラックドライバーなのに、所属する会社がブラック企業だと心身ともに過度な負担がかかることは間違いありません。
本記事では運送業界におけるブラック企業の特徴を5つご紹介し、事前に見極めるポイントも解説していきます。
知らず知らずのうちにブラック企業に入社してしまうと、過酷な労働を強いられたり、場合によっては人生に悪影響を及ぼす可能性もあります。
そのようなことを避けるため、ぜひ本記事をお役立てください!
絶対に避けるべき運送会社 5選
雇用契約ではなく請負契約
求人情報を頼りに職を探す人のほとんどは、正社員としての入社を希望していると考えられます。
しかし求人誌に掲載がある運送会社の中には社員としての雇用契約ではなく、下請けの個人事業主として請負契約を交わす企業も存在するのです。
この場合、求人誌に請負契約と掲載していれば良いのですが、
悪意のある会社だと『正社員募集』と掲載しておきながら入社後に請負契約を書かされることもあり得ます。
このような超ブラック企業に入社しないためには、面接時に社会保険の有無をしっかり確認しましょう。
請負契約だと社会保険がありませんので、もし話をはぐらかす会社であれば辞退するべきです。
〈表〉雇用契約と請負契約の主な違い
雇用契約 | 請負契約 | |
法令による保護 | あり | なし |
契約解除 | 雇用主からの一方的な 契約解除は不可。 |
雇用主からの一方的な 契約解除が可能。 |
報酬の発生 | 『労働』に対し報酬が発生。 | 『成果』に対し報酬が発生 |
給与体系で歩合の比率が高い
運送会社の給与体系は次のパターンがあります。
● 固定給
● 固定給+歩合給
入社を考えている会社が固定給+歩合給のパターンの場合は注意してください!
給与体系自体は問題ないのですが、気をつけるべきは固定給と歩合給の割合です。
歩合給の割合が総支給額の30%を超えると危険。完全歩合給(100%歩合)だと論外です。
歩合給の割合が高いと、閑散期や経済危機の際に給料が激減するリスクが非常に高くなります。
ただし「給料最低保証」を設けている会社であれば、売上が減っても給料は保証されるので問題はありません。
古いトラックが多い
保有するトラックが古いものばかりだと、その会社はブラック企業の確率が高いといえるでしょう。
トラックドライバーにとって一番のリスクは何と言っても『交通事故』
トラックドライバーのことを大切にしている会社であれば、
● 故障の心配が少ない
● 安全装置の充実
この2つを重視し、できるだけ新しい車両を導入しています。
逆に古いトラックが多い運送会社は、事故リスクの観点からドライバーを大切にしていない見方ができるのです。
会社の保有するトラックを知る方法は
・企業ホームページで確認
・会社の車庫を確認
企業ホームページだと、その会社が保有する1番キレイな車両を掲載していることが多いため、実際に車庫を確認することがおススメ。
交通事故の損害金『全額負担』
先にも述べたように、トラックドライバーは常に交通事故のリスクがつきものです。
仮に事故を起こしてしまうと、様々な部分で損害金が発生します。
トラック事故によって考えられる損害金は…
・事故相手の治療費
・相手車両の修理費
・自社トラックの修理費
・積荷の賠償金
・荷物の遅延による賠償金
トラックドライバー側に事故の過失がある場合、これら損害金の扱いは会社によって大きく異なります。
通常は会社が加入している保険によって損害金が支払われるため、トラックドライバーに支払いを求めません。
一部の運送会社では保険免責額の5万円~10万円をドライバーに負担させます。
ブラック運送会社ともなると、会社が損害金を立て替えて支払い、その全額をトラック運転手が負担。
毎月決まった金額が給料から天引きされます。
交通事故の損害金に関してはその後の人生にも影響します。
面接時にしっかり確認するのはもちろんのこと
・就労規則
・雇用契約書
こういった書類にも注意深くチェックしましょう。
ちなみにトラックを一台廃車にすると、安く見積もっても200万円は損害金として発生してしまいます。
これがドライバー負担になると払い終わるまで転職できず飼い殺し状態です。
会社経営者が(元)反社会勢力
運送会社の経営者の中には、反社会勢力に所属している人(所属していた人)が少数ながら存在します。
そういった経営者の元で働いた場合、以下のようなリスクが考えられます。
・経営者が逮捕され会社が倒産
・常軌を逸脱したパワハラ
・会社を辞めようとすると脅迫される
ちなみに上記内容は、すべて知人が経験した実話です。
このような運送会社に入ってしまわないためには、面接時に注意深く確認するしかありません。
とは言え、面接時は相手も笑顔で接してくるため「優しい」イメージを持ってしまう可能性もります。
そのため経営者に関して、最低でも次のことはチェックしておきましょう。
□服装
□髪型
□眉毛
□アクセサリー
□小指
上記の項目が一般的ではない場合は注意が必要です。
経営者が面接するとは限らないのでは?
たしかに経営者ではない管理職の人が面接を行うパターンもありえます。
入社後に経営者を認識し、危険と判断した時は即座に辞めることをおすすめします。
入社したばかりであれば、こちらの情報が少ないため引き止められる可能性が低いです。
時間が経つほど辞めにくくなるので直ちに退職して次を探しましょう!
まとめ
絶対に避けるべき運送会社まとめ
● 雇用契約ではなく請負契約
● 給与体系で歩合の比率が高い
● 古いトラックが多い
● 交通事故の損害金『全額負担』
● 会社経営者が(元)反社会勢力
上記のようなブラック企業を避ける1番の方法は、登録制の求人媒体を利用することです。
ブラック企業は人の移り変わりが激しいため、不特定多数が閲覧できる非登録制の求人媒体を使って多くの人員を確保しようとします。
一方で人の入れ替わりが少ない優良企業は、そもそも募集人数が少ないので、
応募が少なくても優良人材が見つかりやすい登録制の求人媒体に掲載します。
ブラック企業を避けるためには
● リクナビnext
● リクルートエージェント
● doda
最低でもこの3つの求人媒体に登録してください。
そうすることでブラック企業を避け、優良企業に出会える可能性が格段に高くなります。